キウイフルーツワインをべースワインとし,二重層アルギン酸カルシウムゲルビーズに固定化した酵母によって第二次発酵を行った後,パプリカ種子抗菌性物質(PSAS)を添加することによって,目的とする炭酸ガス圧付近で発酵を停止してスパークリングワインを製造することができた。100mg/LのPSASを添加すると数日で遊離酵母は認められず,発酵は停止した。従来法による発酵終了後のゲルビーズのリドリング(酵母菌体集め)とディスゴージング(澱の吐き出し)は容易であった。製造したスパークリングワインは強いフルーティーな香りに加えて調和のとれた酸味と甘味をもつ良好なフレーバーをもつワインとなった。二重層ゲルビーズに固定化した酵母と新規抗酵母剤PSASの使用によるキウイフルーツスパークリングワインの製造法は実用性が高いことが示された。