新しい21世紀の幕開けを契機に, 醸造研究-この100年と今後をあれこれ考えを巡らしてみるのも有意義なことである。この特集では「原料から製品に至るまで」6回にわたり, 各分野に造詣の深い先生方に最新の手法で伝統的な酒造りの本質を科学し, さらにこれからの酒造りを概観していただくことにする。本報はその序章である。なお, これは平成16年3月31日に広島大学で開催された, 日本農芸化学会大会において筆者らが企画したシンポジウムをベースとしている。