給食経営管理実習の栄養・食事計画に資する目的で, 女子大学生の1・2年生193名を対象に, 食事バランスガイドを用いて食事行動の実態を明らかにし, 給食経営管理実習の教育方法と教育効果について調査研究を行った。 1 1日の食事摂取のサービング数は平日より休日の方が少なく, 「主食・主菜・副菜など」の揃った食事 (平日・休日の全平均) は67%であり, 食行動に慎重さが欠けていた。 2 昼食の喫食状況では, 弁当群が70%, 外食群が30%であり, 両群ともにエネルギー, カルシウム, 鉄, ビタミン (A・B1・C) , 食物繊維が不足傾向であった。昼食費は弁当群平均207円, 外食群平均405円であった。外食群は弁当群に比べて食事バランスガイドの摂取サービング数も少なかった。 3 2年次の献立作成上の意識調査では, 調理をする群 (A群) は31%, 調理をしない群 (B群) は69%で, 献立作成の困難度では, B群はA群に比べ有意に高く, 献立作成順序は, 両群とも主菜から決め, 肉類の利用は洋風食に81~85%, 中華風食で62~65%であり, 魚類の利用は和風食で77~79%であり, 上位にあった。 4 昼食の実施献立食 (和風・中華食・洋風食) を, 1日当たりの日常食の昼食に置換した場合では, 食事摂取目標量の16~19SVの範囲に達し, 学生の日常食に比べて有意にサービング数が多くなった。この献立食の自己・他者評価は, 献立内容を改善した実施献立では予定献立より有意に評価点が高かった。 以上のことから, 学生の自己効力感 (自信) を高める実践的教育が食事の改善や食行動の変容を図ることにつながり, 効果が認められた。