女子大学生の健康管理に資する目的で, 健常な女子大学生を強制運動群と自由運動群とに区分して, 健康度評価と食生活状況の実態調査を行い, 健康習慣と食生活の諸問題を見出し,運動の効果を検討した。 1) 健康度評価では,運動負荷が動機づけとなり, ウエスト周囲径, 安静時心拍数, LDLコレステロールなどの改善がみられた。 2) 栄養摂取状況では, %エネルギー比は,強制運動群は自由運動群に比べて改善されたが, 自由運動群では変化がなかった。また, 両群とも運動負荷後も, カルシウム, 鉄, ビタミン, 食物繊維の摂取量は不足していた。 3) 運動負荷後の歩数は,強制運動負荷群は1万歩以上, 自由運動負荷群は1万歩未満であったが, 両群の運動内容は強い運動と速歩の割合が増加した。 女子大学生において, 運動 (特に強制運動負荷プログラム) は, 健康状況, 栄養摂取状況および1日あたりの歩数の改善に有用であった。