目的 : 国立長寿医療センター研究所・老化に関する長期縦断疫学研究 (NILS-LSA) では写真を併用した3日間秤量法による食事記録 (3DR) を行っている。対象者には3DRを記録する際に各食事の食前・食後の写真撮影を依頼している。栄養士は3DRに記載された食品名と食品量を推定する際に必要があれば写真を利用する。本研究の目的は対象者が記入した食品名と食品量を訂正する際に写真が有効であるかどうかを明らかにすることである。 方法 : 対象者 (n=100) が記録した食品名と食品量を記録形式で分類した。 結果 : 対象者が記録した食品のうち秤量されたものは49% (6%は写真を用いて訂正), 目安量で記録されたものは23% (3%は写真訂正), 料理で記録されたものは8% (5%は写真訂正), 記入漏れは21% (うち14%が栄養士が写真より追加訂正) であった。記入漏れ食品は25%が野菜類, 20%が調味料類であった。 結論 : 3DRの情報をより正確にする, あるいは訂正するためには, 特に野菜類や調味料など対象者が記入漏れしやすい食品については, 写真が有効である可能性が示された。