小学生を対象とした食事バランスガイドの活用を進めるにあたり, 以後に進む異校種も加えて, 主食・主菜・副菜の食べ方と認識に関する質問紙調査を実施した。小学生284名, 中学生278名, 大学生269名を解析対象として校種間で比較検討を行い, 以下の結果を得た。 (1) 朝食では, 「副食なし」が全校種で30~40%を占めた。また, 「欠食」は小学生で2.5%, 中学生で8.3%, 大学生で16.4%であり, 年齢が高くなると朝食を食べなくなる傾向がみられた。 (2) 夕食では, 中学生女子および大学生女子で「副食が多い」が50%以上を占め, 主食離れの傾向がみられた。また, 男子では各校種とも「主菜が多い」が約50%を占め, 主菜重視の傾向がみられた。 (3) 主食・主菜・副菜の認知と理解の程度は発達段階に応じて高まった。 (4) バランスの良い食べ方として, 「主食と副食を同じ位食べる」は中学生で約50%, 大学生で約30%, 「主菜より副菜を多く食べる」は約30%が認識していた。 (5) 「主食と副食を同じ位食べる」と「主菜より副菜を多く食べる」の両方を認識しているのは, 中学生, 大学生で平均12%, また夕食で両方を満たす食べ方をしているのは全校種平均で4.3%であった。 (6) 主食・主菜・副菜の組み合わせを考えているのは, 中学生, 大学生ともに約20%で, 主菜の理解や朝食の食べ方により意識の高さが確認された。 (7) すべての校種で「何を」「どれだけ」食べたらよいかという量に関する食育の必要性が示唆された。