木質チップボイラの燃料に使用するスギ・ヒノキ林地残材の効率的な乾燥方法を明らかにするため, 丸太形質 (採取高, 丸太長) や乾燥方法 (乾燥日数, アスファルト舗装の有無, りん木の有無, 屋根の有無) が乾燥速度 (あるいは乾量基準含水率50%到達日数, 含水率の低下傾向) に与える影響について検討した。目標含水率50%に到達する日数は, 初期含水率80%のヒノキが83∼151日, 初期含水率130%のスギが93∼187日であった。乾燥方法別にみると, ヒノキでは屋根+りん木1 m長区, アスファルト1 m長区, アスファルト2 m長区の順で, スギではアスファルト+りん木2 m長区, 地面+りん木2 m長区, アスファルト2 m長区, 地面2 m長区の順に乾燥が速かった。アスファルト舗装上での乾燥は未舗装の地面よりも乾燥速度が速いが, 未舗装でもりん木を敷くことにより, 舗装でりん木を敷いた場合と同程度の速さで乾燥することから, 平積みの丸太の乾燥にはりん木の効果が大きいことが明らかになった。