間伐による適切な密度管理の推進のため, 既往のシステム収穫表の一つであるLocal Yield table Construction System (LYCS) を, 県の林業試験場や森林組合の意見・要望をもとに改良した。まず, LYCSの適用樹種・地域を拡大するためパラメータを整備し, 利用しやすくするためプログラムをExcel マクロへ移植した。また, 個別林分に適用できるようにするため, 地位の小数点以下の指定, 初期値としての実測データの利用を可能にした。さらに, 多様な施業に対応するため, 自己間引きの反映, 間伐方法の選択を可能にした。加えて, 収入予測を行うため, 採材や材価指定の機能を加えた。改良されたLYCSを, 間伐方法や密度管理の異なる林分に適用し推定結果の適合性を検討した結果, 多様な間伐計画に応じた個別林分の収穫予測に十分適用できることを確認した。