アジアの熱帯地域における重要な森林資源であるファルカタリア ( Falcataria moluccana (Miq.) Barneby & J. W. Grimes) において, ligation-mediated suppression PCR法を用いて10個の4塩基繰返しマイクロサテライトマーカーを開発した。天然林由来の33個体を用いてこれらのマーカーの多様性評価を行った結果, 各マーカーの対立遺伝子数は9∼16 (平均値: 12.4), ヘテロ接合体率 (期待値) は0.752∼0.924であった。これらの多型マーカーはファルカタリアの遺伝的資源および遺伝的多様性の評価と保全に向けた集団遺伝学, 保全遺伝学, 分子生態学的研究に活用できる。