秋田, 埼玉, 静岡の3施設で分離されたヒトおよび鶏由来Penner O群 Campylobacter jejuni をパルスフィールド電気泳動 (PFGE) 法により遺伝子解析したところ, 52株が15型に型別された. このうち2つの型において, ヒト由来株と鶏レバー由来株が同一の遺伝子型を示した. PFGE法による C. jejuni の型別能は血清型によって異なり, Penner O群の菌株は, B群, D群のものに比べて遺伝子型が少なく, 非加重結合 (unweighted pair group method with arithmetic mean; UPGMA) 法により作成した系統樹から菌株間の遺伝子型が近いことが明らかとなった. また, ヒト-鶏レバー由来株間で同一の遺伝子型が複数認められたことから, Penner O群 C. jejuni の感染源として鶏の重要性が示唆された.