市販LTLT殺菌乳120検体の微生物学的検討を行った結果,最も高い細菌数の製品は9.7×103 CFU/m l で,全製品の平均細菌数は6.2×102 CFU/m l であった.省令の基準である5.0×104 CFU/m l を超えた製品は検出されなかった.さらに食品衛生上重要な大腸菌および大腸菌群についても検出限界以下であった.LTLT殺菌乳の微生物叢はグラム陽性桿菌の Microbacterium 属, Staphylococcus 属, Bacillus 属が検出され,なかでも Microbacterium lacticum が微生物叢の80%以上を占める主要構成菌であった.