変敗したネマガリタケ (チシマザサ, Sasa kueilensis ) 水煮缶詰から原因菌の分離を行い, Bacillus subtilis と同定した.分離株 ( B.subtilis T-1) を加熱殺菌したネマガリタケに接種し30℃で培養したところ, ネマガリタケが分解するとともにヘミセルロースに由来する単糖とオリゴ糖が遊離した.さらに, この培養液には, β-キシラナーゼやα-L-アラビノフラノシダーゼなどのヘミセルロース分解酵素活性が検出された.以上の結果より, B.subtilis T-1の生産するヘミセルロース分解酵素によってネマガリタケのヘミセルロースが分解されることが示唆された.