1998年8月から11月の間に有機.水耕栽培野菜の汚染実態調査を行った.卸売市場およびスーパーマーケットで買い上げた大根37件, 人参29件, キャベツ28件, ネギ28件, レタス32件, キュウリ29件, トマト40件, 玉ネギ28件, カイワレ大根32件, アルファルファ13件, およびサラダ菜, ホウレン草, モヤシ各1件の合計299件を対象とし, 生菌数, 大腸菌, 腸管出血性大腸菌O157およびサルモネラについて検査した. その結果, 生菌数は1g当たり10個以下から107個までと広範囲にわたっていた.特にアルファルプァとカイワレ大根の生菌数は全体に高かった.大腸菌はネギ1件より検出された.O157は検出されなかったが, サルモネラはアルファルファ1件より検出された.検出されたサルモネラはO13群血清型Cubanaであった.アルファルファ由来株と同時期に検出された同血清型ヒト保菌者由来株との関連性を薬剤感受性試験, プラスミドプロファイルおよび Xba I , Spe Iで消化後のPFGEパターンの比較により検討した.その結果PFGEパターンが異なっていたことから, 両者の関連性は否定された.