国内で市販されている鮮魚介類およびそのまま食されるいわゆるready-to-eat水産食品における Listeria 属菌および L.monocytogenes の汚染実態調査を行い, 以下の結論を得た. 1.調査した35品目394検体中, Listeria 属菌は7品目40検体, L.monocytogenes は6品目23検体から検出され, ready-to-eat水産食品からの検出率が高率だった. L.monocytogenes が検出されたready-to-eat水産食品はネギトロ, スモークサーモン, スジコ, 明太子, 加熱済みタコであった. 2. L.monocytogenes の汚染菌量はスモークサーモン (1検体) の4.3cfu/gと加熱済みタコの1.5cfu/g以外はすベて1.0cfu/g以下であった. 3.分離された L.monocytogenes は6血清型に分類され, そのうち最も多かったのは1/2aであった.