人工的に Salmonella Enteritidis (SE) を汚染させたアルファルファ種子, 緑豆およびカイワレ大根種子に, 超音波と温湯処理を併用してSEの低減効果を検証した.アルファルファ種子の60℃で5分間, 緑豆の58℃で10分間, 60℃で5および10分間の超音波と温湯処理の併用で, 種子の発芽率を低下させることなく, SEを5.0log10cfu/g低減させることができた.その種子の増菌培養によって, SEは検出されたことから, SEを完全に殺菌・除菌することは困難であった.一方, カイワレ大根種子では60℃, 5分間の超音波と温湯処理の併用によって, SEは1.90log10cfu/gしか低減されなかった.したがって, カイワレ大根種子では, 超音波と温湯処理の併用によっても, 発芽率を低下させることなく効果的にSEを低減させることは困難であった.以上から, アルファルファ種子や緑豆における超音波と温湯処理の併用は, SE低減法として効果的であると考えられた.