油粕のサルモネラ汚染を明らかにするために, 輸入の油粕原料と工場内環境の汚染状況を調査した.油粕原料74検体を輸送船内で調べ, 大豆42検体中7検体 (16.7%) から, 6血清型のサルモネラを分離した.また, 原料搬入経路周辺の環境材料154検体中22検体 (14.3%) から7血清型のサルモネラを分離したが, 原料と同じ血清型はS.MbandakaとS.Cubanaであった.これらのサルモネラの由来は, RAPDによる解析から原料分離株と異なっていた.また, 輸入日が異なる原料から分離したS.Mbandaka2株が同じRAPDパターンを示したことから, 原料の汚染原因として出荷地, または船以外の輸送過程の汚染が示唆された.