Asoergillus fumigatus No. 232の液体培養上清から, イオン交換クロマトグラフィー (SP-Sephadex G-50), ゲルろ過クロマトグラフィー (Sephadex G-100) によって, arabinogalactan3-β-D-galactanohydrolase (EC3 .2.1.90) を電気泳動的に均一になるまで精製した.本酵素の比活性は3.57unit/mg protein, 分子量は86kDaであった.また本酵素はpH4.6, 45℃ のとき最大活性を示し, pH4.0, 50℃ 以下で安定であった.酵素活性はHg2+イオンにより完全に阻害された・本酵素のミカエリス定数 (Km) は, コーヒー豆アラビノガラクタンが基質のとき0.89mg/m l , カラマツアラビノガラクタンが基質のとき4.74mg/m l で, 最大反応速度 (Vmax) は, コーヒー豆アラビノガラクタンが基質のとき3.16μmol/min/mg protein, カラマツアラビノガラクタンが基質のとき6.54μmol/min/mg proteinであった. 本酵素は, β- (1→3) やα- (1→3) 結合を有する多糖類に対し分解活性を有し, コーヒー豆アラビノガラクタン, カラマツアラビノガラクタンを酵素反応の初期段階からアラビノース, ガラクトース, ガラクトースの2量体に分解したことから, 本酵素はexo型の分解様式をもっものと思われた.