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  • 标题:秋田県の一地域において検討した環境, および食品からの耐熱性溶血毒遺伝子保有腸炎ビブリオの検出と腸炎ビブリオ散発下痢症発生の関連
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  • 作者:八柳 潤 ; 齊藤 志保子 ; 今野 貴之
  • 期刊名称:日本食品微生物学会雑誌
  • 印刷版ISSN:1340-8267
  • 电子版ISSN:1882-5982
  • 出版年度:2005
  • 卷号:22
  • 期号:1
  • 页码:1-9
  • DOI:10.5803/jsfm.22.1
  • 出版社:Japanese Society of Food Microbiology
  • 摘要:

    2000年と2001年に秋田県本荘市の子吉川の河川水と河川底泥, 2001年にイワガキにおける tdh 陽性腸炎ビブリオの分布実態と消長について調査し, 当該地域の医療機関における腸炎ビブリオ散発下痢症患者の発生動向との関連について検討した結果, 以下の知見を得た. 1.腸炎ビブリオ散発下痢症発生数は2000年から2003年にかけて減少し, その減少はO3: K6感染者の減少に起因することが示された. 2. tdh を標的としたPCR法, 免疫磁気ビーズ法, および増菌培養液の我妻培地による直接分離培養法を併用することにより, 河川環境検体, および市販イワガキから各種血清型の tdh 陽性腸炎ビブリオを分離することに成功した.その結果, 散発下痢症の発生時期とイワガキの市販時期がおよそ一致し, かつ, その期間に購入したイワガキの一部が実際にO3: K6 ( tdh +) 汚染を受けていること, および散発下痢症の発生がみられる時期に採取した河川環境検体から実際に tdh 陽性腸炎ビブリオが分離されることが初めて示された. 3.イワガキがこの地域における腸炎ビブリオ下痢症の原因食品の一つとなっている可能性が示唆された.しかし, tdh 陽性腸炎ビブリオの発症菌量が明らかではないこと, およびイワガキ中の tdh 陽性腸炎ビブリオの菌数を測定しえなかったことから, 今回の調査で tdh 陽性腸炎ビブリオが検出されたイワガキのすべてが下痢症の原因食品となりうるかどうかは不明であり, 今後の研究が必要である. 4.イワガキが販売される時期は1年で最も気温が高く, 室温ではイワガキ中の tdh 陽性腸炎ビブリオが短時間で増殖するものと推察される.したがって, イワガキを販売する際, tdh 陽性腸炎ビブリオの増殖を防止するために低温下での管理を徹底することが感染予防のうえで重要と考えられる. 本研究により特定の地域において散発下痢症の発生と関連する tdh 陽性腸炎ビブリオの感染源, および汚染ルートの一端を具体的データとして初めて示すことができた.国内の他地域においても同様な検討を積み重ねることにより, これまで具体的データが得られなかった tdh 陽性腸炎ビブリオの感染疫学の解明につながるものと考えられる.

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