2002年~2004年に北海道で栽培されたプラム8品種 (アーリーリバー, サンプルーン, ローブドサージェン, チェーアン, オパール, サンタス, パープルアイ, プレジデント) は5%ギ酸メタノールで抽出し, 総ポリフェノール量と抗酸化活性を比較した. ポリフェノール量及び抗酸化活性は, 収穫年度によって顕著に異なっていた. 2002年~2004年を通してチェーアンとサンタスの2品種に含まれるポリフェノールは最も多く含まれていて, 両品種共に高い抗酸化活性を示した. また, ポリフェノール単量体と抗酸化活性との間の相関係数は低かったが, ポリフェノール重合体と抗酸化活性との間の相関係数は高かった. ポリフェノール重合体は, Folin-Denis法による総ポリフェノール量からHPLC分析で定量したポリフェノール量を差し引いた値として求めた. これらの結果は, プラムの持つ主要な抗酸化活性成分は, ポリフェノール重合体であることを示唆している. また, 3年間, 雨よけ栽培と露地栽培のプラムに含まれるポリフェノール量を検討したところ, 雨よけ栽培した果実に含まれるポリフェノール量は年次変動が少ないことを明らかにした.