ビワの種子から70%エタノールを用いて抽出したエキス ( Eriobotrya japonica seed extract ; ESE) について, LPS投与により炎症を惹起させたラットを用いて, ESEの効果について検討した. (1) LPS投与後24時間の血漿中TNF-α量は, LPS無投与群に比べ, その値は有意に高値を示したが, ESE投与群では水道水投与群に比べ, その値は低値を示す傾向が認められた. (2) LPS投与後24時間の血漿中NO量は, LPS無投与群に比べ, その値は有意に高値を示したが, ESE投与群では水道水投与群よりその値は有意に低値を示した. (3) LPS投与後24時間の血漿中SOD活性は, LPS無投与群に比べ, その値は有意に低値を示したが, ESE投与群では水道水投与群に比べ有意に高値を示した. (4) LPS投与後24時間の血漿中AST, ALT量は, LPS無投与群に比べ, その値は有意に高値を示したが, ESE投与群では水道水投与群より低値を示す傾向がみとめられた.