エタノールを用いたRJエキス調製時に不溶性沈殿物として派生し,廃棄されているエタノール不溶性画分(エタノール不溶性RJ)の高機能化を目指し,以下の知見を得た. (1)エタノール不溶性RJをorientase ONSを用いて加水分解処理することにより,水溶性ペプチド素材を82%の高収率で得ることが可能となった. (2)0.4wt%の酵素添加量,2時間,50℃の反応によってACEに対して阻害作用を有する素材を調製し得た. (3)8種類のACE阻害ペプチドの同定とSHRに対する血圧低下作用を明らかにし,未利用資源であったエタノール不溶性RJが機能性食品素材として新たに展開可能なことを示した.