過熱水蒸気を用いた水産乾製品の表面殺菌効果について検討した.サケ乾燥品やスルメからは Kocuria 属や Staphylococcus 属の乾燥に強い菌種が検出された.サケ乾燥品において過熱水蒸気では120℃および180℃で1分以下の処理で十分な殺菌効果が得られたが加熱による食感の硬化がおきた.そこでスリットより噴射した過熱水蒸気を短時間照射した場合の殺菌効果についてスルメを用いて検討を行った.その結果,170℃および225℃で5cm/sのコンベアスピードでは菌数が2logcfu/g以上減少し,色や硬さにも影響が少ないことがわかった.