幼若イネ中のポリフェノールを精製し構造解析とRBL-2H3に対する脱顆粒阻害作用を検討した. (1)幼若イネより固相抽出カラムを用いた精製によりポリフェノールを18.8%含む画分を得た.このイネ固相抽出精製物はHPLCにより5つの画分に分離された. (2)HPLCで分離された5つの画分に含まれる物質はフラボンを基本骨格にした類似の化合物であり,そのうち4つの成分は C -グリコシド結合を有する化合物と判明した.残りの1つは2種の混合物であったが,ともに C -グリコシドに加えてアグリコンのフラボンの水酸基のひとつに有機酸が結合した新規化合物である可能性が示唆された. (3)これら幼若イネのフラボン C -グリコシドは脱顆粒阻害作用を有していた.