20種のインディカ米とジャポニカ米の炊飯段階における糊化特性をDSC,BAP法,FT-IR/ATRの3法により測定した.DSCの糊化ピーク温度は見かけのアミロース含量と正の相関を示し,うるち米ではアミロース含量が高いほど,糊化ピーク温度が高くなった.FT-IRスペクトルの1000cm-1付近のピークの高さは,試料米炊飯過程の各試料温度に従って高くなり,デンプンの糊化により水和したOH基の増加を反映していた.1000cm-1付近のピークの高さとBAP法により測定した糊化度とは高い相関で直線性があり,FT-IRは短時間で容易に糊化度を測定できることがわかった.FT-IRによる吸収ピークの高さから米飯の官能評価による硬さ,粘りの予測ができることが示唆された.