II型糖尿病モデルのKK-Ayマウスにコタラヒムブツ,アンマロク,すいおうを3%(W/W)となるように飼料に添加し飼育した.経時的に非空腹時血糖値,飲水量,摂餌量,体重を測定し,給餌4週後に空腹時血糖値,インスリン値を測定した.また,給餌5週後(剖検時)のHbA1cを測定,膵臓・腎臓の病理組織検索を行なった.得られた結果は下記の通りである. (1)コタラヒムブツは,給餌1~5週後の非空腹時血糖値の上昇を著しく抑制した. (2)コタラヒムブツは,給餌4週後のインスリン抵抗性の指標であるHOMA-IR値を有意に抑制した. (3)給餌5週後(剖検時)のHbA1cは,コタラヒムブツ群のみで有意な低下が認められた. (4)コタラヒムブツは,II型糖尿病の増悪に伴う膵ラ氏島の変性や腎糸球体硬化を著しく抑制した. (5)アンマロクには軽いインスリン抵抗性改善作用が認められ,膵ラ氏島の肥大や腎糸球体硬化を抑制した. (6)すいおうには給餌4週後の空腹時血糖値およびHOMA-IR値の有意な低下が認められ,腎糸球体硬化の抑制が認められた.