化学発光法による微生物検出法を用いて牛乳中の大腸菌群迅速検査法への応用の可能性を検討したところ以下の知見を得た. (1)大腸菌群選択培地として一般的に使用されているBGLB培地中であっても化学発光による計測は可能であり,105~104CFU/mlの検出感度であった. (2)代表的な大腸菌群を用いて市販牛乳への添加回収試験を行ったところ,BGLB培地で18時間の培養後,化学発光測定により1CFUの接種菌を検出できた. (3)自然汚染を想定して生乳を用いた添加回収試験を試みた結果,BGLB発酵管により48時間培養で大腸菌群陽性と得られたサンプルは,18時間培養で化学発光法により検出可能であった.