プロセスチーズ製造の原料となる2種類のチェダーチーズについてその特性を評価した.水分が低くカルシウム含量の高いチーズは高水分でカルシウム含量の低いチーズと比較して,RVAにて観測した溶融時の粘度が高く,不溶性カルシウム含量が高かった.また5℃での熟成中の蛋白質分解度は2種類のチェダーチーズとも熟成期間とともに増加するが低水分高カルシウムチーズにおいて抑えられていた.これらのチェダーチーズを使用して製造したプロセスチーズのテクスチャーを測定した結果,そのかたさ応力および付着性とRVAの測定により得られた溶融中の見かけの粘度および見かけの粘度の増加する度合いは強い相関を示し,付着性にも相関を示した.これらの結果はRVAを使用してプロセスチーズの物性を予測することが可能であることを示した.