輸入通関時の科学的な原産地確認方法の開発のために,無機元素組成による輸入カボチャの産地判別について検討した.分析試料には,メキシコ,ニュージーランド及びトンガ産のカボチャの種子を用いた.関税無税のメキシコ産と有税の産地(ニュージーランド及びトンガ産)を判別する線形判別モデルを構築し,クロスバリデーションにより有効性を検証したところ,95%(41検体中39検体)と高い的中率が得られた.このことから無機元素組成による産地判別は,輸入通関時の原産地確認において有効である可能性が示唆された.