6週齢ICR雄マウスにりんご鹿角霊芝(AAFGL)を含む飼料を11日間与えた後に,腹腔内に四塩化炭素(CCl4,40μL/kg)を投与した後の肝機能障害緩和効果を検証した.その結果,AAFGL非摂取(対照)群と比べて,AAFGL摂取群の肝機能指標酵素活性の上昇は抑えられ,血清TNF-α濃度は低くなる傾向にあった.また,肝臓トリグリセリド濃度も同様の傾向を示した.肝臓過酸化脂質濃度は対照群と比べてAAFGL摂取群は有意に低くなり,反対に,トコフェロール濃度は高くなった.赤血球抗酸化酵素の中でも,カタラーゼとグルタチオンペルオキシダーゼ活性は対照群と比べてAAFGL摂取は高い傾向にあった.このように,CCl4によって誘導される肝機能障害と生体内抗酸化システムの変動はAAFGLの摂取で制御できる可能性が示唆された.