無機元素組成によるさやえんどうの産地判別の可能性を検討した.日本産および中国産のさやえんどう79点について,9元素(Na,Mn,Ni,Cu,Zn,Rb,Sr,BaおよびPb)をICP-MSにより定量した.分析値の主成分分析から分布に産地ごとの傾向が認められた.さらに,線形判別分析を行い,後進ステップワイズ法により2元素(SrおよびPb)を選択し,日本産と中国産を判別する判別関数を構築した.また,判別関数の有効性についてクロスバリデーション法により検証したところ,100%の的中率を示し,産地判別の可能性が示唆された.