PF法の野菜におよぼす影響,具体的には,色彩変化,硬度変化,水分減少量の調査および電気インピーダンスによる細胞膜の健全性評価を行い,さらに,電気インピーダンスと凍結温度の関係より,貯蔵適温の下限を推定して,PF法の適性を検討したところ,以下の知見が得られた. (1) −1∼−3℃付近で貯蔵することにより物理的性質の変化が抑制されたことから,野菜におけるPF法の有効性が示唆された. (2) 野菜のPF法における貯蔵温度の下限は冷却温度に対するインピーダンスの応答により推定できる可能性が得られた. (3) −1℃における長期貯蔵性の検討を行った結果,3週間程度は十分な状態で貯蔵することが可能であった. (4) 低温障害が発生しやすいキュウリにおいてもPF法を用いることにより,長期間貯蔵できる可能性が示唆された.