豆乳を乳酸菌で発酵させた発酵豆乳による脂質代謝改善作用の有効投与量を調べるため,SD系雄性ラットに12.5%または25.0%発酵豆乳含有飼料(飼料中大豆タンパク質5%または10%含有)を5週間投与した.既報では大豆タンパク質8%含有発酵豆乳飼料で肝臓コレステロール濃度については有意な低下が得られているが,肝臓TG濃度では有意な低下は得られていない.本研究では大豆タンパク質10%含有発酵豆乳飼料で肝臓TG濃度についても有意な低下効果が認められた.一方,大豆タンパク質10%含有発酵豆乳飼料で血漿TC濃度の有意な低下が認められた.以上の結果から効果的なラットの脂質代謝改善作用を得るためには,飼料中の大豆タンパク質含有量10%以上となる発酵豆乳飼料の摂取が必要であることが明らかになった.