カンショ茎葉に含まれる機能性ポリフェノールのカフェ酸誘導体のcaffeic acid (CA), chlorogenic acid (ChA), 4,5-di-caffeoylquinic acid (4,5-diCQA), 3,5-diCQA, 3,4-diCQAおよび3,4,5-triCQAについて,沖縄在来系統由来の9品種と比較品種系統の2品種の計11品種で定量した.各品種の総カフェ酸誘導体の含量とポリフェノール含量は相関し( r =0.94),主要なポリフェノールであることが示された.特にカフェオイルキナ酸誘導体の4,5-diCQAと3,5-diCQAは全ての品種の主成分であった.品種別では,‘コガネユタカ’, ‘春コガネ’および‘名護マサリ’の含量が顕著に高かった.またカフェ酸誘導体がLDL酸化の抑制に寄与していることが示唆され,初期の動脈硬化症の予防食素材になることが期待された.本研究から沖縄産カンショ茎葉が機能性食品素材として有用品種になることが示された.