S. Enteritidis IFO 3313, P. aeruginosa NBRC 13275, P. fluorescens No. 3および L. monocytogenes No. 185に対する13種の市販台所合成洗剤の付着阻害効果をクリスタルバイオレット法で調べた.試験した全ての洗剤で,実際の使用濃度以下である0.025%(W/V)で S. Enteritidis IFO 3313の付着は50%以上阻害されたが, P. aeruginosa NBRC 13275では実際の使用濃度では50%以上の阻害は認められなかった.同じ Pseudomonas 属細菌でも P. fluorescens No. 3に対しては2種の洗剤の付着阻害効果は高く,0.0025%(W/V)と実際の使用濃度の10分の1以下の濃度でも50%以上の付着を阻害した. P. aeruginosa NBRC 13275以外の3種の細菌に対して実際の使用濃度で完全に付着阻害効果を示した洗剤は4種であった.成分表示から直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩とポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を含み,アルキルアミンオキシドを含まない製剤の付着阻害効果が高いことが示唆された.