大麦( Hordeum vulgare L. var. nudum Hook)の若葉から,ルトナリンを分離した.ルトナリンの in vitro における抗酸化効果を検討した結果,DPPHラジカルの消去活性に対して,B環のカテコール構造の関与が示唆され,またサポナリンとアピゲニンの比較から,6-C-位および/または7-O-位のグルコシル基の関与も示唆された.Fenton反応によるリノール酸エチルの酸化に対するルトナリンの抗酸化活性に対しては,6-C-位および/または7-O-位のグルコシル基による妨害が示唆された.