様々な植物性食品素材から乳酸菌を分離し,豆乳発酵性および大豆イソフラボン配糖体のアグリコンへの変換能を調べた.58種類の果物,野菜,植物性発酵食品,食用花から137株の乳酸菌を分離した.37株は48時間の発酵により豆乳をしっかりと凝固させ,乳由来の乳酸菌より高い豆乳発酵性を示した.そのうち17株はイソフラボン配糖体のアグリコンへの変換能が高く,その多くは果物と野菜由来であった.一部の菌の同定結果より,本研究で得られた菌には Leuconostoc 属の菌が多く含まれると推察され,アグリコン変換能は乳酸菌の属や種とは関係なく各株の特性であることが示された.