メラトニン(MEL)のプレカラム蛍光誘導体化法を利用し,米飯中 MEL の定量法を確立した.米飯を α-アミラーゼにより液化し硝子ホモジナイザーで磨砕後マグネチックスターラーで撹拌し,飯汁中の MEL をジクロロメタンで抽出した.抽出液中の MEL はシリカ充填のカートリッジに吸着させ,ジクロロメタン/メタノール(1:1,v/v)で溶出後過酸化水素存在下アルカリ性で硫酸銅を添加し,加熱,誘導体化後,酢酸エチルで抽出し蛍光検出器付 HPLCで定量分析した.米飯中 MELの確認は,ピークの保持時間,励起スペクトルおよび蛍光スペクトルの比較により行った.MEL標準品を液化した飯汁に加えたときの添加回収率は,精白米では 99.6 ± 6.9%( n =6)(MEL, 320 pg添加),玄米では 76.7 ± 5.6%( n =4)(MEL, 320 pg 添加)および78.6 ± 3.7%( n =3)(MEL, 1 290 pg 添加)であった.