小豆について,特に種皮以外の部分が有する血糖上昇を抑制する機能性を評価した.その結果,種皮付きおよび種皮を除去した小豆ペプシン分解物にαグルコシダーゼ阻害およびグルカゴン様ペプチド-1 (GLP-1)分泌の活性が確認された.αグルコシダーゼ阻害活性については種皮を除去しても安定であり,かつトリプシン消化に対する耐性も有することが明らかになった.これらの結果より,小豆の子葉部は食後高血糖を抑制しうる生理活性を有することが明らかになり,糖尿病や肥満症の予防などに有効な機能性食品素材として活用できる可能性が示唆された.