新規に取得した納豆菌Miyagi-4株を親株とする分解酵素高生産を示す rpoB 遺伝子変異株Miyagi-4100株を用いて,硬い種皮を持つ黒大豆を原料として納豆を製造した.Miyagi-4100株の黒大豆発酵適性を粘り物質であるポリ- γ -グルタミン酸とレバンの含量および納豆の硬さを指標として評価した.比較対照株として,商用スターター株であるMiyagino株とMiyagi-4株を用いた.試験の結果,Miyagi-4100株で作った黒大豆納豆は,より多くのレバンを含み,切断強度が5%程度(約8g)下がる傾向が見られた.このことから,Miyagi-4100株は黒大豆を納豆に発酵する適性が高いことが示唆された.