本研究では,ゴボウPPOを用い,ピロガロール型カテキン(EGCG3”Me) とカテコール型カテキン(EC,ECG) と反応させることで,2種のメチル化テアフラビン類TF3MeG,TF3MeG3’Gを得た.これらはそれぞれに対応する非メチル化体であるTF3G,TF33’diGと同様にゴボウPPO反応過程で生成後,反応時間とともに減少することから,さらなる酸化生成物へと変化することが示唆された.また,TF3MeGおよびTF3MeG3’Gの抗酸化活性は対応する非メチル化体に比較し低下したが,TF3MeGはTFとほぼ同程度,TF3MeG3’GはTFおよびEGCG3”Meよりも高い活性を示した.これらのメチル化テアフラビンの脂溶性度は有意に増大し,特に紅茶中に多く検出されるTF3MeG3’Gは他のカテキンやテアフラビン類に比較し高い脂溶性を示した.