(1) 大豆は古くなると,つけ水に溶け出る成分が多くなる。 (2) 大豆の水溶性ペントサンは生で約10%あり,蒸し方に比例して,その量もふえる。110℃で1時間蒸したもので比べると,新しい大豆ほどよく溶ける。 (3) 大豆の水溶性窒素や食塩水可溶性窒素は生で80%以上あるが,蒸すと急にへり,100℃で10分処理するだけで約10%になる。この値は,これ以上蒸し方をきびしくても大きく変わることはない。 0.2%カセイソーダ可溶性窒素は,水溶性窒素と別なカーブをえがき,蒸し方に比例して,30%付近までじょじょにへるが,そのあとは蒸し方をきびしくしても,大きくは変わらない。 (4) 大豆のなかの水に溶けるIR物質は約5mg%で,蒸しても,ほとんどふえない。 (5) 大豆を110℃で蒸しても,食塩水に溶ける色はかなり薄い。 (6) 大豆をいると,水溶性窒素は約10%になる。試料をいただいた,愛知県碧南市新川町のヤマシン醤油合資会社に感謝いたします。