アンにショ糖を加えて練る製品を作るばあい,その仕上りの時期を数値的に見いだす方法について検討して,つぎのごとき結果を得た。 (1) アンにショ糖を加えて練るばあい,その仕上りの時期を数値的に見いだすには糖屈折計による糖度の測定がもっとも実際的である。 (2) アンにショ糖を加えたときには,糖はそのなかに含まれる水分にだけ溶解するものであって,アンの粒子内には侵入しないと思われる。したがってアンに含まれる水分だけを知れば製品の糖濃度は計算できる。屈折計による糖度はこれを指示するものであって,かなり正確に表示されるものである。 (3) したがって製品について糖屈折計を用いて測定するときには,分析値として表わされる水分や糖の性質が問題にはなるが,それぞれの食品の種類に応じて誤差定数を求めておけば,屈折率の測定によって糖含量の概数を求めることが可能であって,品質管理に応用するには十分である。