摘採直後の茶葉の呼吸作用について検討した。 (1) 茶葉の呼吸作用は温度の影響を受け,5℃での呼吸量は常温(25℃)下での1/4程度に低下することがわかった。またQ10は低温区間ほど大きく5℃から35℃の間では1.7~2.7にあった。 (2) 気相の酸素濃度が減少すると呼吸作用は低下するが,その傾向は10%以下の場合に顕著であった。また10%以下になると呼吸商は大きくなり,無気呼吸の始まるのを認めた。 (3) 気相中の炭酸ガス濃度が5%以上になると,呼吸量は空気中における場合の30~40%減となる。しかし呼吸商にはあまり大きな変化はなかった。 (4) 損傷葉の呼吸作用は活発で,呼吸商も若千低下していた。なお損傷葉は呼吸が盛んになるとともに発熱量も大であった。