ミソとミルクを配した「ミソ・ミルクスープ」を作成し,それを凍結乾燥により粉末化した。この場合ビタミンA, B1, Cを強化して,各ビタミンがどれだけ安定化されるかを検討した。「ミソ・ミルクスープ」を貯蔵し,貯蔵日数の経過に伴なう各ビタミンの残存量を測定した結果,40日程度の貯蔵期間では,Aにおいては残存率は高く,「ミソ・ミルクスープ」と単にミルクだけに強化したものとの差はほとんど認められなかった。Cについてもほとんど同様の結果である。Cの残存率については,A, B1より高くでているが,これは,アミノ・カルボニル反応によるC以外の還元性物質の除去に定量方法において注意したが,これらの影響が若干出ているかもしれない。B1においては,残存率はAおよびCより低く,また,「ミソ・ミルクスープ」に強化したもののほうが残存率がやや高い結果を示した。