オコノミアラレ中に混ぜられているチラ紙,洋半紙をBHA濃度の異なるアルコール溶液に浸漬し,BHAの吸収量の異なるBHA処理紙および処理洋紙を調製し,オコノミアラレ,フライ豆,ピーナッツ,即席麺などに対しBHA濃度が0.01~0.03%になるようBHA処理紙および処理洋紙をいれまぜ,いわゆる間接添加法にて保存実験を行なった。 (1) フライ豆,オコノミアラレ,ピーナッツなどにBHA濃度が0.01~0.03%になるようBHA処理紙および処理洋紙(BHA吸収量3mg/枚~3.2mg/枚)をいれたものは,保存性が高められ,噴霧法(酸化防止剤を含まない大豆油で,フライ豆,オコノミアラレを調製し,またピーナッツなどにBHA濃度が0.01%になるよう0.1% BHAアルコールを噴霧したもの)と効果は変わらず,高い酸敗防止性を示した。 (2) 酸化防止剤の種類と(BHA, BHT, PG, BHAとBHTの等量混合物)間接添加法による保存性実験ではBHAがもっとも酸敗防止効果があり,ついでBHT,BHAとBHTの等量混合物の順で,PGは効果が認められなかった。 (3) フライ豆,オコノミアラレ各150gにBHA濃度が0.01%になるようBHA吸収量1mg/枚のBHA処理紙は15枚,吸収量3mg/枚のものは5枚,7.5mg/枚のものは2枚と枚数のみをかえて保存性を調べたが,その効果はほとんど差がなかった。