白肉桃大久保種を未熟果と完熟果に分け,それぞれ3℃に9日ないし42日間貯蔵した。一般成分のほかにポリフェノール含量とポリフェノールオキシダーゼ活性を測定して,かっ変生成との関係を求めた。 果肉硬度は,完熟果に硬化の現象は見られなかったが,未熟果では出庫後追熟しても軟化しがたいことが認められた。ポリフェノール含量は完熟果につねに多く,未熟果では果実が健全な間は減少の傾向をたどるが,悪変が始まり生理的な変化が著しくなると,一時的な増加がみられ,その後は減少した。ポリフェノールオキシダーゼ活性も相対的な変化を示し,冷蔵によって活性度は強まって,4週目以後に減少し,肉眼的な品質の悪変と一致することを認めた。