A. cloacae を培養してブドウ糖に対する異性化活性を有する菌体を収得するには,キシロースのみを炭素源として終始使用する必要はない。はじめにグルコース培地において菌体を増殖させ,つぎにキシロース培地で短時間培養する2段培養法が可能である。第1次のグルコースによる培養は16時間,第2次のキシロース培養は6時間が適当とみとめられた。 この2段培養はキシロース使用量を節減し,異性化活性を増進する効果がある。また,精製したグルコース・キシロースの代わりに,廃糖蜜,稲わら加水分解物を有効に利用できることを明らかにした。