昭和39年8~9月に大阪地区(B区)と北九州地区(C区)との市販砂糖の試買を行ない,品質分析の結果を昭和39年4月に行なった東京地区(A区)の結果と比較検討して,下記の結果を得た。 (1) 上白車糖の品質の幅はA区,B区,C区ともにほとんど差がなかった。C区の転化糖量が少し大きい傾向を示していた。 (2) 中白・三温は転化糖量が4%以上のものが,B区に50%,C区に30%存在し,A区と大分異なる傾向を示した。ブドウ糖混和でないことは,糖度の低いこと,ブドウ糖量測定の結果および顕微鏡観察などによって明らかである。 (3) A区の調査時とB区,C区の調査時との間に糖事情に大きな変化があったためか,B区,C区には混和糖の数が少なかった。また混和糖であることの表示をしたものが多かった。 (4) A区,B区の混和糖は結晶ブドウ糖使用のものであったが,C区のものには,精製ブドウ糖使用のものがあった。その混和率は10%ぐらいであった。