市販アミドブラック10B 3染料(Merckおよび国産品2種)について牛乳の蛋白質含量の測定に対する適用性を調べ,Diacid Light Green GS, Acid Light ScarletGL,およびオレンジGの3染料と比較検討した。その結果Diacid Light Green GS, Merckおよび国産品Aのアミドブラック10B染料が精度の点ではもっともすぐれていることを認めた。ただしこの3種のうち,Merckのアミドブラック10Bは牛乳1検体当たりの染料の単価が他の2染料の3倍以上になるので費用の点で難点がある。したがってDiacid Light Green GSおよび国産のAmino Black 10Bがすぐれた染料として推奨される。オレンジGは濾過法によればよい結果を得ることができるが,濾過法は実用としては不向きである。