1965年収穫の有支柱栽培トマト2品種および1966年収穫の有支柱,無支柱栽培トマト各2品種の新鮮果汁および加熱果汁の揮発性成分をガスクロマトグラフィーにより分析し,つぎの結果を得た。 (1) トマトの比較的低沸点の揮発性成分として約30成分を検出し,13成分を確認,6成分を推定した。 (2) 品種間の揮発性成分組成にはほとんど差がない,しかし各成分の量的な組成比にはそれぞれ特徴がある。 (3) トマトの揮発性成分の収穫年による差異はないように思われた。 (4) 加熱果汁では多くの成分に減少が認められる。新鮮果汁に比して大きく変化を示したのはmethanol(iso-propanolを含む)とethanolの量的組成比である。